六面制覇

皆さんは「ルービックキューブ」なる玩具をご存知だろうか?
六面六色の正方形をガチャガチャやって色を揃える、というアレである。


かなり前のことだが、この「ルービックキューブ」の世界選手権なるものをTVで見た。


それを見た際の鮮烈な驚きは今でも鮮明に思い出せる。
完全バラバラの「ルービックキューブ」を、選手達は10秒単位で六面揃えてしまうのだ。


私が昔(と言っても小学生の頃だが)やった時は、一面揃えるだけでも何時間と掛かったというのに…。


何でも彼らは、色の配置から、どの操作をすればどのような結果になるのか、そのパターンを完全に把握しているという。
そのパターンを瞬時に頭から引き出し、神業のような手捌きにより最速最短の手順で組み上げていくのだと、そう言っていた。


それを聞いた時、人間の可能性とは素晴らしいものだな、と思った。
私が考えているより、その限界はかなり先にあるらしい。


これが麻雀ならどうだろう?


打牌の1枚々々に対して、期待値を瞬時に計算すること。
3人全ての捨て牌パターンから、個々の手牌を開局から終局まで推察し続けること。


凡そ自分には無理だろう、と思うこれら打ち方も、訓練次第では身に付くのではなかろうか?


ルービックキューブ」の選手達も、生まれ持った才能だけであれ程までの技術を得た訳では決して無いだろう。
そこに至るまでに、余程の研鑽を積んでいるはずだ。


それに感嘆の念を憶えると共に、改めて麻雀の技術を磨いていこう、そう思った。
麻雀の限界点というものも、きっと、私が思うより遥か先にあるはずなのだから。