守りの基本形
[意訳]
用兵の法では、敵は来ないだろうと楽観視せず、
敵が来る事を前提に考えるべきである
「守り」と聞いて、まず思い浮かべるのは「ベタオリ」。
しかし実の所、他家からの攻めに対して「来ないかもしれない」という心構えでは、いざベタオリの必要に迫られた際、オリきることは難しいのです。
真の「守り」とは、敵が攻めてくる前からそれに備える事に他なりません。
ドラ
例えば上記手牌。
メンツが1つ足りないので、 か でもう1メンツを作り出したい所です。
ここで、他家3人の捨て牌に や が並んでいればどうでしょう?
いざ攻められた時に安全牌として使える牌、 を残した方が攻守両面で優れています。
また、さらに他家3人の捨て牌に が捨ててあったならば?
この場合は がほぼ完全な共通安全牌です。
これが3枚手の内にあるならば、いつ攻められても3巡はオリることができます。
従って、手の内に他の現物を抱えること無く、目一杯手牌を広げることが可能になります。
そう。
他家の現物を確認するということは、守りのみならず、時に攻めの幅を広げる効果もあるのです。
逆に、守りの意識を忘れて攻めのみに囚われてしまうと、いざ他家に攻められた時にオリる手段がまったくない、という状況になりかねません。
このように、闘牌の最中はいつ如何なる時も、守りの備えと心構えをしておくことが肝要です。
そのために必要なことは下記2つです。
- 初巡から他家3人の河を見る
- 自分の手牌に誰の安全牌があるかを逐次確認する
守りが堅い、ベタオリがうまい、でも和了は確実に決めてくる。
このような打ち手は、意識的・無意識的に関わらず、このような打法を心得ているものなのです。