守りの基本形

用兵の法は、其の来たらざらるを恃むこと無く、吾れの以て待つ有ることを恃むなり


 [意訳]
 用兵の法では、敵は来ないだろうと楽観視せず、
 敵が来る事を前提に考えるべきである

守り」と聞いて、まず思い浮かべるのは「ベタオリ」。


しかし実の所、他家からの攻めに対して「来ないかもしれない」という心構えでは、いざベタオリの必要に迫られた際、オリきることは難しいのです。


真の「守り」とは、敵が攻めてくる前からそれに備える事に他なりません。


 一萬一萬二萬三萬六萬三筒三索四索五索六索七索九索九索九索

 ドラ 一萬



例えば上記手牌。
メンツが1つ足りないので、 六萬三筒 でもう1メンツを作り出したい所です。


ここで、他家3人の捨て牌に 三筒六筒 が並んでいればどうでしょう?
いざ攻められた時に安全牌として使える牌、 三筒 を残した方が攻守両面で優れています。


また、さらに他家3人の捨て牌に 六索 が捨ててあったならば?
この場合は 九索 がほぼ完全な共通安全牌です。


これが3枚手の内にあるならば、いつ攻められても3巡はオリることができます。
従って、手の内に他の現物を抱えること無く、目一杯手牌を広げることが可能になります。


そう。
他家の現物を確認するということは、守りのみならず、時に攻めの幅を広げる効果もあるのです。


逆に、守りの意識を忘れて攻めのみに囚われてしまうと、いざ他家に攻められた時にオリる手段がまったくない、という状況になりかねません。


このように、闘牌の最中はいつ如何なる時も、守りの備えと心構えをしておくことが肝要です。
そのために必要なことは下記2つです。

  • 初巡から他家3人の河を見る
  • 自分の手牌に誰の安全牌があるかを逐次確認する

守りが堅い、ベタオリがうまい、でも和了は確実に決めてくる。
このような打ち手は、意識的・無意識的に関わらず、このような打法を心得ているものなのです。


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