作戦篇 〜方針決定3〜
本項では「風林火山」を引き合いに、具体的な配牌を例に取った「配牌方針」を解説します。
配牌は代表例のみ示していますが、どんな配牌でもこの4タイプに当てはめることができます。
風:速攻
ドラ
上記が典型的な「風:速攻」の配牌です。
面前でも進められそうですが、良くてリーチ役牌2600点の安手になるのは目に見えています。
面前で進めても安手になるのなら、役牌の機動性を使い、仕掛けて捌くべきです。
このような手で他家の勝負手を潰すことは、自分で勝負手を和了するのと同じくらい重要なことと認識しましょう。
ポイントとしては、唯一のリャンメン形 はなるべく鳴かず、最終形をリャンメンに構える工夫です。
何でも鳴いて最後が愚形、という仕掛けは『速攻』とは成り得ません。
役牌の他にも、幺九牌がドラの時のクイタン手などが挙げられます。
林:手成
ドラ
上記が典型的な「林:手成」の配牌です。
鳴いて速攻も出来そうですし、面前で進めればタンピン三色を絡めたハネマンまで見えます。
どちらでも進められそうな自由度の高い配牌です。
裏を返せば、ツモ任せ、展開任せの配牌とも言えます。
このタイプは、他家の動向に注目しつつ手牌を進行させる必要あります。
自由度が高い分、他より捌き手の技量が問われるタイプなのです。
火:棒攻
ドラ
上記が典型的な「火:棒攻」の手牌です。
2役を鳴いてホンイツマンガン。ドラを重ねればハネマンまで見えます。
役牌は必ず一鳴きし、上家の捨て牌も最大限利用しましょう。
配牌に恵まれてこそ、と言えますが、このような好配牌を物にしてこそ勝利が掴めるのです。
臆すること無く、火の如く攻め込みましょう。
他にも、ドラが固まったクイタン手、シャンテン数の低いタンピン手などが挙げられます。
山:守勢
ドラ
上記が典型的な「山:守勢」の手牌です。
九種九牌一歩手前という、壊滅的な配牌です。
この手で和了しようという方が無茶というもの。
ここで字牌から切るのは悪手です。
将来的な安全牌候補、兼絞りを目的に、手牌に抱え込みましょう。
まずは中張牌から処理し、万が一のホンイツ・七対子を狙います。
特にホンイツは、他家へのプレッシャーにもなるので一石二鳥です。
無論、他から攻めの手が上がれば即座にオリです。
そのための安全牌は、常に用意しておきましょう。
間違ってもチャンタ喰い仕掛けなどで和了を急いではいけません。
どんな名人・達人でも、和了できない時は出来ないもの。
「山:守勢」の場合は一局捨てる覚悟が必要です。
こういう配牌は割かし多く、ここで放銃しないことが勝利に直結します。