相対的打法 手役編 其の3

前項に引き続き、相対的打法から見る手役の有利・不利についてを論じる。

タンヤオ(クイタン)

  • 有利:全て
  • 不利:無し

タンヤオという役は、麻雀において最も重要な役の1つである。


面前で作って平和・リーチと絡めてもよし。
仕掛けて捌いてもよし。ドラと絡めるのもよし。


麻雀において万能というものはありえないが、役として万能に最も近いのがこのタンヤオである。


相手の型によらず使い易いが、ベタ押し型相手の場合、愚形でリーチに行くのは危険。
タンヤオで愚形ということは、中張牌待ちの愚形ということ。
突っ張られても出にくい待ちならば、役有りの特権を活かしてダマという選択も必要だ。


また、クイタンはかわし手に効果を発揮するが、フリー麻雀の場合、これは諸刃の剣。
仕掛けてばかりだと、面前オンリーのご祝儀がまったく貰えないからだ。


クイタンは捌きには向くが、決定打には向かない。
時には仕掛けを我慢して、面前で仕上げてリーチに賭けることが、フリー麻雀では必要となるのだ。

チャンタ純チャン

  • 有利:無し
  • 不利:全て

麻雀において、扱いにくい代表のような役。


辛うじて有利と言えるのは、手役の価値が高い競技ルール、スジ待ちが有効な対応型相手の場合。
それでも狙ってお得な役とは言い難い。


ここまで低評価な理由は、まず最終形が必ず愚形、という点だ。


役の性質上、確定させるためには必ずカンチャン、ペンチャン、シャボ待ちと成らざるを得ない。
ベタ押し型相手の場合、これだけでも十分致命的だ。


また、赤牌(5の場合)がまったく使えないことから、フリー麻雀ルールとの相性は最悪と言える。
愚形なので、ツモって裏期待という戦術が難しいこともこれに拍車を掛ける。


仕掛けても安いこと、待ちと狙いが看破され易いことも低評価の原因の1つ。


チャンタの場合は役牌、三色、ドラと3要素を絡めてやっとマンガン
ジュンチャンの場合は役牌が複合しないため、三色、ドラでマンガン


待ちが必ず愚形ということを考えると、苦労が報われるとはとても言い難い。


そして仕掛けた場合、狙いが簡単に看破される点。


例えば789と鳴いたとしよう。
捨て牌に同種の中張牌が捨ててあれば、まずチャンタ・ジュンチャンで間違いない。
これ位はすぐ悟られてしまう。


また、同時に三色への警戒も高まるため、他色の789は他家から徹底的マークされてしまう。
しかも他家は2色の789牌、計6種類に対して警戒を強めれば良いので、それを押さえても手作りはできてしまう。


結果的に待っているのは、78牌を押さた上で飛んでくる、他家のリーチということになる。


これが色染め系ならば、同色9種に字牌の警戒も強まるので、抑止力も強い。
それに比べると、チャンタ系は得点力、抑止力ともに乏しい役なのである。


ドラが幺九牌であれば、得点力、抑止力も上昇する。
その時にドラと牌形がマッチしていたら狙う位で丁度いいだろう。


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