常に先を考える
麻雀におけるタブーの1つは、思考を停止してしまうことだ。
常に1手も2手も先を考える打ち手だけが、勝利をその手に掴むことができる。
停止例 其の1
これは、とある観戦中に見た手牌。
南場2局西家、4000点持ちのトビ寸である。
有効な単騎に受け変える前に、対面の親からリーチが入る。
ベタ押しすること数巡。
終局間際に が手牌に舞い込む。
親の河にピンズは高いが、 がリーチ後に切られている。
ここで西家は何を思ったか打 。これが親リーのカンチャン三色に刺さり飛んでしまった。
牌形を見れば分かると思うが、現物の を切れば のリャンメンに受け変わる。
なのにわざわざ危険牌の を切って の中膨れに受けてしまった。
はたしてその原因は?
おそらくこの西家は、 単騎テンパイで思考が停止してしまったのだ。
( と ならば の方が安全性が高いだろう)とツモった後で判断するのが精一杯だったと思われる。
しかしここでは、ピンズの何を引いたら好形に受け変わるか、親リーに対して安全な牌は何か、を常に考えておかねばならない。
まだラス親も残っている。
トビ寸だからとて、いやトビ寸だからこそ、3900テンパイ程度の愚形でベタ押しすべきではない。
それらを考えていれば、ノータイムで打 とするはずである。
常に思考し、先を考えて打たねばならない事を示す良い例であろう。
停止例 其の2
これも、とある観戦中に見た手牌。
789の三色か、平和一盃口といった牌形である。
一見すれば。
ここで思考を停止してしまうと、ツモ は単なる無駄ツモにしか見えないし、事実ツモ切ってしまっている。
しかし1手先を読めば、この手が789の他に、タンヤオ含みの678三色も含んでいることに気付くはずだ。
受けの苦しい一盃口を見切って打 とするだけで上記手牌。
受け入れは1牌減るが、これで最高形が下記のようなタンピン三色にまで広がるのだ。
それが果たせずとも、タンピン移行待ちのタンヤオ三色か、
高目789三色のリーチが打てる。
三色を含む牌形は特に手変わりが多い。
常に思考することが肝要だ。