場に高い色を払い、安い色を残す
『場に高い色』『場に安い色』とは?
今更説明することも無いかと思うが、一応念のため。
- 場に殆ど打ち出されていない色(牌種)が高い色
- 場に多く打ち出されている色(牌種)が安い色
これは、
『場に高い色』は、他家の手牌にあるから山に残っておらず、仮に他家がツモっても手牌で使用するであろう。
『場に安い色』は、不要につき多く捨てられているので、山に多く残っているし、再びツモっても捨てられ易いであろう。
こういう考えに基づいている。
ドラ
例えば上記手牌。
払うターツ候補は か という場面だ。
通常ならば、 の2種でリャンメンになる を残すべきだ。
しかし、他家の1人が萬子の染め手をしており、萬子が場に高い色だとしよう。
萬子が高ければ、他の色、ここでは索子が安くなるのが物の道理。
このような場合は、あえて を払い、 を残すのが良いという訳だ。
補足
色の高い安いの調べ方だが、
- 注意深く卓上を見る
これに勝るものは無い。
まず各家の河から、その家の狙いの大よそを把握する。
染め手などは、捨て牌を見れば大体察しはつくものだ。
今度は場全体を広く見てみる。
特定の色が多く捨てられていないか? またはその逆がないか?
これを繰り返す内に、段々と見えてくるだろう。
活用されたし。
閑話
ドラ
実はこれ、第17回麻雀最強位決定戦、その準決勝における私の手牌である。
南二局の親番。
三万点程度の持ち点で3着だっただろうか。
なんとしてもこの親番で和了が欲しい。そんな場面であった。
そこに上記手牌。
下家は大きく沈んでいるプロ雀士。捨て牌ははっきり萬子の染め手を表しているが、まだ仕掛けてはいない。
他2人もその気配を感じていたのだろう。
萬子は場に極端に高く、索子は激安だ。
ここで私は決断する。
例え下家に鳴かれようとも、ここは和了に近い道を取るべきだ、と。
意を決して萬子を払う。
すると次順、その決断を祝福するが如く、 が手牌に舞い込んだ。
無論テンパイ即リー。
数純後ツモ和了。
メンピンツモドラ1。
単独トップとなる貴重な2600オールを獲得したのである。
普段から場の高い安いを判断し、大いに戦力としているのだが、この一戦は取り分け印象深い出来事として、私の心に刻まれている。