場に高い色を払い、安い色を残す

場に高い色』『場に安い色』とは?
今更説明することも無いかと思うが、一応念のため。

  • 場に殆ど打ち出されていない色(牌種)が高い色
  • 場に多く打ち出されている色(牌種)が安い色

これは、


場に高い色』は、他家の手牌にあるから山に残っておらず、仮に他家がツモっても手牌で使用するであろう。


場に安い色』は、不要につき多く捨てられているので、山に多く残っているし、再びツモっても捨てられ易いであろう。


こういう考えに基づいている。


 二萬三萬五萬七萬一筒一筒五筒六筒七筒七筒八筒一索三索 一萬

 ドラ 八筒



例えば上記手牌。
払うターツ候補は 五萬七萬一索三索 という場面だ。


通常ならば、 四萬八萬 の2種でリャンメンになる 五萬七萬 を残すべきだ。


しかし、他家の1人が萬子の染め手をしており、萬子が場に高い色だとしよう。


萬子が高ければ、他の色、ここでは索子が安くなるのが物の道理。


このような場合は、あえて 五萬七萬 を払い、 一索三索 を残すのが良いという訳だ。

補足

色の高い安いの調べ方だが、

  • 注意深く卓上を見る

これに勝るものは無い。


まず各家の河から、その家の狙いの大よそを把握する。
染め手などは、捨て牌を見れば大体察しはつくものだ。


今度は場全体を広く見てみる。
特定の色が多く捨てられていないか? またはその逆がないか?


これを繰り返す内に、段々と見えてくるだろう。
活用されたし。

閑話



 二萬三萬五萬七萬一筒一筒五筒六筒七筒七筒八筒一索三索 一萬

 ドラ 八筒



実はこれ、第17回麻雀最強位決定戦、その準決勝における私の手牌である。


南二局の親番。
三万点程度の持ち点で3着だっただろうか。
なんとしてもこの親番で和了が欲しい。そんな場面であった。


そこに上記手牌。
下家は大きく沈んでいるプロ雀士。捨て牌ははっきり萬子の染め手を表しているが、まだ仕掛けてはいない。


他2人もその気配を感じていたのだろう。
萬子は場に極端に高く、索子は激安だ。


ここで私は決断する。
例え下家に鳴かれようとも、ここは和了に近い道を取るべきだ、と。


意を決して萬子を払う。
すると次順、その決断を祝福するが如く、 二索 が手牌に舞い込んだ。


無論テンパイ即リー。
数純後ツモ和了


メンピンツモドラ1。
単独トップとなる貴重な2600オールを獲得したのである。


普段から場の高い安いを判断し、大いに戦力としているのだが、この一戦は取り分け印象深い出来事として、私の心に刻まれている。


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