2006-02-19 盲牌は記憶を刻む リアル麻雀特有の行為、『盲牌』。 することによるメリットがある訳ではない。 しかし、私の記憶に鮮明なまでに残る和了。 そこには常に『盲牌』による指の感触が共にある…。 地和 2004年、新年最初の雀荘での出来事。 入るとすぐに席へ案内される。サイコロを振ると南家になった。 か:(さあ、新年一発目の配牌だ) …。 ……。 マジ? 聴牌だよ…。 しかも の3面待ち。 親の第一打を待って、ゆっくりと山に手を伸ばす…。 そして『盲牌』。 指全体に広がる筒子特有の感触。それは確かに丸が五つあることを伝えてきた。 か:「ツモ!」 生涯初の『地和』は、五筒の感触と共に、新年一発目に訪れた。 天和 ある日の夜。それは徹夜麻雀の真っ只中の事。 そこそこに勝ちを重ね、しかし疲労もピークに達していた時だった。 南一局の親番。 4トン取ると、2面子と1雀頭は既に完成。 残る筒子の形が 。 震える手でチョンチョンを取る。 一枚目は 。 か:(よりによってペンチャン待ちか…。) 気を取り直すために、軽く一息をつく。 残る1枚をキュッと『盲牌』。 指は確かに、牌を斜めに走る、あの独特の感触を伝えてきた。 か:「ツモ。」 牌を表にして静かに卓に置く。 生涯初の天和であった。