状況判断

理想の『スタイル』の条件の1つ、『状況判断能力』。これがあって、初めて状況に応じた『スタイル』を選択・適用することができる。
そして、判断材料となる状況は大別して2つ。それは『場と手牌』と『ルール』である。

場と手牌

これは、当戦略では『局の方針』。一般には『大局観』と言われるものである。
分かり易い例では、南場の断トツトップ目。
この時の状況判断と、そこから導かれる理想の『スタイル』とは何か?

■攻撃は速度最優先。なるべく立直はかけない方が良い。
⇒『鳴き主体
■守備は振込みを極力避ける。
⇒『ベタオリ

次に東一局の散家。なるべく高打点の和了が望ましい場況である。

■攻撃は打点優先。
⇒『面前主体』+『手役重視
■守備は致命傷は避けつつ和了を狙う。
⇒『回し打ち

これら場の判断にプラスして、手牌から勝負手・捌き手の判断を加味し、最終的なその局理想の『スタイル』を導き出すのである。

ルール

特定のルール下では、全般的に有利な『スタイル』も存在する。


例えばフリー麻雀ルール。
このルールにはご祝儀が存在するため、立直して和了するのが最も有効。
必然的に、『攻撃系』では『面前主体』が他スタイルより有利なスタイルとなる。
また、赤牌が存在するため、棒テンや鳴きでもそこそこの得点を叩きだせるため、速度が重要視されるルールでもある。結果、『手役重視』は他スタイルに比べて後塵を拝すスタイルとなる。
守備系』では、ツモられてもご祝儀が発生すること。逆に失点をご祝儀で補いやすいことを考慮に入れれば、『ベタ押し』が有力なスタイルか。


競技ルールの場合、偶発的要素が無いため、他ルールと比べて手役の価値が高い。
当然、『手役重視』が有利なスタイルとなり、『棒テン速攻』では打撃力不足になりがちである。
守備系』では、失点が挽回し辛いため『ベタオリ』が最有力となる。


特殊な例としてはロン2のリーチバトルがある。
赤牌有りだがご祝儀が無いので、フリー麻雀ルールの様に『面前主体』が最も有利とは言えない。
鳴いても得点が叩き出せ、かつご祝儀が無いことを考えれば『鳴き主体』もかなり有利な『スタイル』となる。
守備系』では、一撃のダメージが致命的になりうる上、ツモられてもご祝儀が発生しないことを考慮すれば『ベタオリ』か『回し打ち』が有力だろう。


上記はあくまでもルールに対する総合的な判断である。
実際には、『場と手牌』の判断へのプラスアルファとして、ルールに合った『スタイル』に少し重きを置く位が丁度良いだろう。