筋牌
実戦で最も多用される『準安全牌』がこの筋牌であろう。
字牌・壁牌は『準安全牌』としての信用度は高いが、牌そのものが少ないため、常に利用できる訳ではない。
その点、筋牌は河からの情報量が多いため、利用できる場面が多い。
しかし、利用できる場面が多いからといって安全性が高い訳ではない。むしろ『準安全牌』として扱うには危険な部類に属する。
筋牌を『準安全牌』として使うには、筋に対する正しい知識が不可欠となる。
筋牌とは?
河に が捨ててあれば の塔子で 、 の塔子で では和了できない。 が捨ててあるためフリテンになっているからだ。
この時の を現物、 を に対する筋という。
上記から分かるように、筋とは相手がリャンメン塔子で待っていることが前提となっている。
即ち、カンチャン・ペンチャン・シャンポンといった待ちに対し、筋牌はまったくの無力なのである。
筋牌の優劣
同じ筋牌でも、面子の構成上、明らかな優劣が存在する。
最も優秀な筋牌は である。この筋牌は構成上シャンポンか単騎にしかならない。
次点は 。この筋牌はシャンポン・単騎の他に と のカンチャン待ちが存在する。
その次には 。 が河にあっての 位しかない。赤牌なのでシャンポン・単騎にする場合もあるが、普通はリャンメン変化やもっとましな単騎まで待つものだ。
お次は 。これも と同じく好形変化を待つのが正道だが、塔子の片割れが赤牌だとそのままカンチャン固定とする場合が多い。
最後は 。何故かというと、この筋牌はシャンポン・単騎の他に と のカンチャンと、 と のペンチャンが存在するからである。
もし河に が捨てられており、 か を捨てたいならば通常は である。
もしリャンメン ならば両方当たりだが、リャンメンを除外すると は のみ。 は と の2種類があるからである。
危険な筋牌
上記の単純な優劣とは別に、河から危険性を判断できる場合もある。
危険度No1は、ドラ絡みの筋牌である。
例えばドラが の場合 が筋牌だとしてもそれは危険な筋牌である。
ドラを使い切るため仕方なく、のカンチャン・ペンチャンは実戦でも数多く見受けられるのがその理由だ。
他にも、最後まで引っ張られた牌でできた筋牌は危険である。
例えば立直の宣言牌や最後の鳴きで が捨てられたとしよう。
から を切って筋牌の で待つ。俗に言う「もろ引っ掛け」という奴だ。
また、河に が捨てられている時の 切り立直などもある。
から内に寄せて を切って 。
最後までこれが埋まらず、ならば筋引っ掛けと を切る形だ。
両者いずれもリャンカン形が最後まで埋まらないケースであり、実戦で多く見かける形だ。
安全な筋牌
河から危険性を判断できるのだから、当然安全性も判断可能である。
例えば、河に の順番で捨てられているとしよう。
もし筋牌 が和了牌ならば の形。河に が捨ててあるので、 から を切らなければこの形にはならない。
どうせ愚形ならば、普通は端に近い のシャンポンにするだろう。
のシャンポン形と仮定すると、元は の形。これならば捨て牌は の順番になるだろう。
ならばこの場合の筋牌 はそれなりに安全と言える。
また、河に などの刻子が捨てられている場合。
もし筋牌 が和了牌ならば の形。河に が捨ててあるので、 を持っていたことになる を捨てれば1面子なのだから、この形はまずありえない。
のシャンポン形と仮定すると、元は、 の形。 先切りはありえないだろう。
ならばこの場合の筋牌 はかなり安全と言える。