ペンチャン

悪形の代表でもあるペンチャン。
手牌にあるだけで重く感じる塔子ではあるが、だからといって嫌わないで頂きたい。
如何に悪形とはいえ塔子は塔子。一枚引けば面子になる貴重な種なのだから。

ペンチャンを払う条件

明確な条件という程ではないが、ペンチャンを払うには概ね下記条件に合致した時となる。

  • 塔子オーバーで塔子を1つ払う場合
  • 優良な複合面子が多く、ペンチャンを払っても十分和了可能な場合
  • 色寄せや三色など、手役・打点上払うに値する場合
  • 悪形ばかりで、役牌重ねや他塔子を作る方が最短距離になりそうな場合

要するに、面子が足りない状況では安易に払うべきでは無いということだ。
筋が被る端牌・オタ風・場に薄い孤立数牌・等々。ペンチャンより払うべき牌が無いかをまずは確認するべし。

ペンチャン vs 字牌

オタ風は言うに及ばないが、ペンチャンと役牌一枚、どちらを残した方が有利だろうか?
答えは手牌によりけり、である。
他に優良塔子・面子が多く、和了に向かえそうならばペンチャン有利。役牌重ねを狙う必要はまったくない。
逆にペンチャン・カンチャンが多く、役牌を重ねなければ役が付きそうも無ければ役牌残しが有利だ。

ペンチャン vs 孤立数牌

この比較は数牌の種類によりけりだが、概ねペンチャン有利だ。
一筒 九筒 は論外である。ペンチャンを払ってペンチャン作りの種を残してどうなるというのか。
同じ理由で 二筒 八筒 もペンチャン有利である。 一筒 九筒 引きでペンチャンになってしまうからだ。


三筒 四筒 五筒 六筒 七筒 の数牌ならばリャンメン塔子を作り易い。しかし、孤立数牌からリャンメン塔子を作ることは想像以上に難しい事である。
何せ、隣り合う牌を引いてやっと塔子になるのだから。


従って、ペンチャンを払うならば 三筒 四筒 五筒 六筒 七筒 の孤立数牌2枚は欲しい。これならばリャンメン塔子を作ることもそう難しいことではないだろう。
どちらにせよ、孤立数牌の場合は面子になるのに数巡かかる。1枚引けば即面子になるペンチャン残しが中盤以降では有利となる。

ペンチャン vs 複合面子

複合面子の種類にもよるが、これは圧倒的に複合面子有利である。
特に 三索四索五索六索 or 三索四索四索五索などの複合面子形ならば、迷わずこれらを残すべきである。
何故ならば、リャンメン塔子となる牌種が多いからだ。

ペンチャン待ちで聴牌してしまった場合

ペンチャンを残しておけば、当然最終形がペンチャン待ちになってしまうこともある。
ここでペンチャンを払って良形を求めるか否か。これは大きな問題だ。


まず大事なのが、和了に向かう手牌か否かだ。
ドラ2、三色などで5200以上が確保できるならば、ペンチャン待ちを恐れずに立直するのが良い。


他には、ペンチャンを払うに値する面子候補があるか否かだ。
上記に挙げた複合面子があれば、ペンチャンを払った方が良い。
単独数牌程度ならば、即立直の方が和了率は高くなる。


ペンチャンは確かに悪形だ。
しかしここが最終形になり、かつ和了に向かうならば立直に踏み切る決断が必要である。
悪いといっても待ちは4枚。単騎待ちの3枚より勝るし、筋にもかかり易い。そう悲観した待ちでもないのである。

ペンチャンを効率よく払うには

とは言ったものの、現実問題としてペンチャン立直ばかりかけていては勝ちようも無い。
重要なのは、手牌を進行させていく上で、如何に効率よくペンチャンを払っていけるかだ。


そのための方法は簡潔明瞭。リャンメン塔子や複合面子を作る努力を惜しまぬことだ。
これらで手牌を充実させれば、自然と塔子選択によりペンチャンが払っていける。
これらを充実させる方法は別項として記すが、重要なのはリャンメン塔子や複合面子の種を残すことである。


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