強気と弱気
私はカンチャンを引いた瞬間、以下の判断を下しました。
- 打点は十分。特に赤牌があるのが大きい。
- 3メンチャンなので、押し返した場合の成功率は高い。
- もし放銃しても、東一局ならば挽回可能。
これだけの条件が揃えば、ドラ切りは至極当たり前です。
そこに強いも弱いもありません。
押し引きにおいて、強い・弱いという要素は果たして必要なのでしょうか?
判断の後に
結論からいうと、「強い」は必要で「弱い」は必要ありません。
先の例題では、(私の中の)押し返すための条件は整っています。
しかしドラ切りです。しかも親リーの一発目です。
恐怖心が無い訳はありません。
しかし、ドラ切りの恐怖に負けて自身の判断を無にしてしまうのは「弱い」です。
これは寸毫ほども必要ではありません。
私がノータイムでドラを切れたのは、自身の判断を信じ、それを押し通す「強い」があったからです。
押し引きにおいて、「強い」というのは、自身の判断を支える非常に重要な要素なのです。
強い意志、と言うと分かりやすいでしょう。
蛮勇・欲望を戒める意思
さて、上記と同じ状況下で、下記手牌ならばどうでしょう?
ドラ![]()
今回は3メンチャンがカンチャンになっています。
この場合ならば、私は恐らく安全牌の雀頭落しをするでしょう。
待ちが悪く、ドラを勝負してまでで親リーに突っかかる手ではありません。
しかし実戦では、
(もしかしたら親が を掴むかもしれない)
(赤牌ありでオリるのは惜しい)
という心理が働くものです。
勿論その可能性はあります。勿体無いのも分かります。
しかし、それは願望であり、勝負するリスクの方が勝っているのは事実です。
私は、ここで押し返す事は蛮勇であり、無謀であると捉えます。
ここで引くことは「弱い」ではありません。
やはり自分の判断を貫き通す、強い意志に基く引きなのです。
強い押しは普通に聞きますが、強い引き、というものもある、ということです。