欠点 其の1

棒テン即リー』戦略の欠点の1つは、


最終形が愚形になりやすい


という点だ。

  • よく立直負けする
  • よく流局してしまう

と考えている打ち手の、その多くがこの問題を抱えていると思われる。


聴牌が早くとも、最終形が愚形では和了は遠い


まずはこれを意識した上で、下記打開策をご一読頂きたい。

好形になるまで待つ

 三萬四萬四萬五萬八萬八萬八萬四筒四筒四筒三索四索五索 四萬

 ドラ 五索



筆者がロン2で対戦中、他家がツモった和了形が上記手牌である。


リーチツモタンヤオドラ1のマンガン・・・。
・・・。
・・・・・・。
リーチ?



そう。
恐ろしいことに、他家はこの手牌で立直をかけていたのである。


例え萬子が激安だろうとも、 四萬 がスジにかかっていようとも、上記手牌での立直は断じて無い。
萬子・筒子のくっつきでいくらでも好形に変わるし、三色がつけばハネマンも狙える手牌だ。


上記例はちと極端であるが、『棒テン即リー』派は、文字通り聴牌したら即座に立直してしまう傾向にある。


しかし、麻雀はなにも立直することが目的では無い。和了することが目的なのだ。
そして、愚形で立直するよりも、好形に変化してから立直する方が和了し易いものである。


聴牌後、好形への変化が望めはしないか?


常にこの観点で手牌を見直してほしい。


何事にも 少々待つだけの心の余裕が必要 ということだ。

好形は種から育てる

 一萬二萬五萬六萬七萬八萬五筒六筒六筒七筒三索八索八索 二索

 ドラ 三索



ドラ含み塔子ができたイーシャンテンの手牌。
ここで 五萬 八萬 六筒 のどれを切ろうか? と考えてはいけない。


棒テン即リー』派は兎に角シャンテン数を下げる事に目がいってしまう。
しかし 五萬六萬七萬八萬五筒六筒六筒七筒 は、サンメンチャンやリャンメンを作り易い、云わば『好形の種』とも呼べる形だ。


これ程の『好形の種』があるならば、 一萬二萬 というペンチャン塔子を払い、一度リャンシャンテンにした方が和了し易いのである。


どれだけの違いが出るか?
簡単に枚数だけで比較すれば、下記のようになる。

ペンチャン残し

  12枚の聴牌受け入れ中、ペンチャンの4枚で好形になる。
  しかし他8枚でペンチャン待ちの愚形になる。

ペンチャン払い

  好形イーシャンテンの受け入れが35枚。
  その後の聴牌受け入れが15〜19枚で全てリャンメン以上の好形になる。
  さらに、9割近い可能性で平和になる。


どれ程の違いが出るかがお解り頂けるだろうか。
ペンチャンを払うだけで、強い最終形、かつ高打点で立直できる可能性が急上昇するのである。


愚形は払い、『好形の種』を育てよ、だ。