単騎待ち
その形故、必ず単騎待ちになる『七対子』。
そして単騎待ち最大にして唯一の長所は、待ち牌を自由に選択できるという点だ。
従って、他家が安全牌として持ってる牌、山に残っていそうな牌を狙うのが、この役の肝であり妙でもある。
そのためには『七対子』イーシャンテン、つまりは残す浮き牌が3枚になった時、その全てを単騎待ちとして優秀な牌にしておく事が必要だ。
そして、単騎待ちとして優秀な牌とは、和了に限った話ではない。
守りに回る必要が出た時、それ自体が安全牌となる事。これが攻守共に優れた、真の意味で優秀な牌といえる。
以下に、代表的な単騎待ちを列挙・比較する。
オタ風の字牌:○〜◎
「単騎は西で待て」との格言にもある通り、単騎としては代表的な待ち。
場に出ていないか一枚切れがベターだが、時には二枚切れ、俗に言う地獄待ちも有効。
他に有力な待ち牌を持っていない場合は、適する待ちを持ってくるのを待つより、地獄待ちに賭けた方が良い。
字牌待ち全般の問題として、他家に暗刻や頭で持たれている可能性が挙げられる。
ホンイツ・対々仕掛けや、明らかに後付け狙いがいる場合、字牌単騎は避けるべき。他家がベタ押し派ならば尚の事だ。
逆に他家が対応型ならば、こちらの立直に対して字牌落としをしてくれる可能性も考慮できる。
他家の打ち筋は、ここでも必要になってくるのだ。
支配色の数牌待ち:○〜◎
相手にとって不要な牌であり、かつツモ山に多く眠っている支配色の数牌待ち。
直撃和了は勿論、ツモも期待できる優秀な待ちである。捨て牌で筋にかかっていればなお良いし、老頭牌ならばさらに良い。
他家、特に親の現物・筋牌ならば完璧である。
筋の老頭牌:○
元々捨てられやすく、さらに筋にかかっている老頭牌ならば和了は大いに期待できる。
守備の面から見ても、老頭牌は他数牌に比べて比較的安全性が高い点も評価できる。
また、筋にかかっていない、只の老頭牌でも単騎の有力候補だ。
立直後に後引っ掛けになりやすく、他家の使用頻度も低い。
老頭牌単騎が可能であれば、他の有力牌を引くに任せるより、その老頭牌で立直と出た方が良いだろう。
筋の中張牌:△
如何に筋とはいえ、中張牌だと中々出辛いもの。しかもこの手の引っ掛け立直は、他家に追っかけられると無効化されるという欠点がある。
さらに、筋牌は対応型に対してならば多少有効でも、ベタ押し型には殆ど意味を為さない。
また、こちらに対しては筋でも、他家に対しては無筋の中張牌の場合。
これは守りの面から考えても、只の危険牌となってしまうので、やはり有力とは言い難い。
タンヤオ『七対子』の場合はこの選択しか無い時もあり、この場合は仕方が無いだろう。