ホンイツを狙うにあたって
前述した通り『ホンイツ』は相手に読まれやすい。従って、ただ闇雲に狙うと逆に手痛い反撃を受けてしまう。
『ホンイツ』を狙うには、2つの条件が揃っていなければならない。
それは『他家の方向性』と『ホンイツを狙うに足る手牌』である。
他家の方向性
他家の方向性。これは要するに、他家が同じ色で染めに走っていないかどうかだ。
特に上家が同じ色で染めているならば、絞りがきつい甘い以前の問題。まず必要牌は鳴けないだろう。
これでは聴牌もおぼつかず、仮に聴牌しても和了は難しいだろう。
例えば下記手牌。
一直線に『ホンイツ』に向かって好牌先打と を切り飛ばしたい所だが、まずは で様子見である。
他家が筒子の色染めに走っていないか? それを見極めてから好牌先打である。
ここで上家が筒子の色染め気配ならば、面前で345の三色を狙った方がまだあがり目がある。
色染めなど3巡捨て牌を見れば察しが付くもの。焦りは禁物である。
ホンイツを狙うに足る手牌
まず、『ホンイツ』は打点が3900点以上ある時のみ狙うようにしたい。
他家のマークがきつくなる色染め。打点というメリットがあるからこそ、そのデメリットに耐えうるのである。
といっても『ホンイツ』自体に2役が付くので、『ホンイツ』のみ、いわゆる『バカホン』で無ければ良い。
複合役として、役牌・ドラ・一通・対々が見込めるのが最低ラインだ。可能であればマンガンを目安に仕上げたい。
また、面前で進めても安手が見えている手牌は、多少無理目でも『ホンイツ』に向かうのが吉。
例えば下記手牌だ。
面前で進めた所で1300〜3900が関の山。これが『ホンイツ』に向かえばホンイツ役牌で3900〜5200。チャンタか一通でマンガンとなる。
ここは萬子と索子を払って筒子の『ホンイツ』に向かうべきだ。
さらに下記手牌。
どう見ても面前聴牌は遠く、仮に聴牌しても1300が関の山。
これも萬子と索子を払い、 の重なりを待ちつつ『ホンイツ』を狙うのが良いだろう。
面前より『ホンイツ』の方が高くなるならば、多少の回り道は覚悟の上とするべし。
但し、このような『ホンイツ』は最初から無理は承知の上。手が進まぬうちに他家から火の手が上がった場合は、速やかに守りに移行するべき。字牌を抱えておくのはそのためでもあるのだ。