タンヤオ/クイタン
面前では『タンヤオ』、鳴き仕掛けでは『クイタン』と称される。
面前のお供として、また鳴き仕掛けの主役として、非常に使い勝手の良い役である。
しかし、『タンヤオ』と『クイタン』、同じ役ではあるがその特徴は天と地ほども異なる。
その特徴を押さえて両者を使い分けてこそ、この役の本領は発揮される。
タンヤオ/クイタンの特徴
最大の売りはその作り易さにある。
老頭牌を払い、中張牌で手牌を構成することは、手作りの基本中の基本。これを守れば手牌は自然と『タンヤオ』になっていく。
また、『タンヤオ』で進めつつ、状況に応じて『クイタン』に切り替えられる自由度も売りの1つ。
さらに中張牌がドラの場合、速度と打点、両方を兼ね備えた万能役とも成り得る。
タンヤオ/クイタンの見切り
中張牌のリャンメン塔子が多く、面前聴牌可能と判断した場合は『タンヤオ』で押し進めるべき。
『タンヤオ』は立直・平和と合わせてメンタンピンと称されるように、この2役と非常に相性が良い。
のように軽く、さらに高打点を狙える手牌ならば『クイタン』は封印し、断固面前で押し進めるべきである。
『クイタン』を狙うべき局面とは、中張牌は多いが面前聴牌が難しい手牌の時である。
これは主に中張牌のカンチャンや対子が多い場合で、下記手牌がその代表例。
但し、この場合に注意しなければならないのはドラの有無。
ドラが or ならば打点面でも期待できるため、 を払って一直線に『クイタン』を目指すのが良い。
しかしドラが老頭牌の場合は、打点をまったく期待できない。ならば多少手が遅くなっても、ある程度形になるまでは仕掛けるべきではない。
和了するためにはクイタンが一番速い、という手牌は多い。しかし焦ったクイタン安仕掛けは事故の元。
ドラがあるなら早仕掛け。無ければ形を整えてからの遅仕掛けである。
では、進行途中で『タンヤオ』から『クイタン』に移行する判断とは?
第1はその局で望まれる和了点である。
東場ではなるべく高打点が望まれるため、ただの『クイタン』になるならば鳴くべきでは無い。
オーラストップ目などでとにかく局を進めれば良い場合は、のみ手にしてでも『クイタン』にすべきだ。
第2は他家の動向である。
ドラポンや色染め、または役牌対子落としなど、明らかに他家の高打点が見えているならば『クイタン』の速度を活かして捌くのが良い。
タンヤオ/クイタンの注意点
『タンヤオ』に関しての注意点は特に無い。
しいて言えば、途中で『クイタン』の誘惑に負けないこと、中張牌で溢れないよう適度に手牌を絞ること位だ。
『クイタン』に関しては、仕掛け始めに注意が必要だ。
例えばドラが暗刻で『タンヤオ』が狙える配牌がきたとしよう。当然『クイタン』にしようとするだろうし、戦略的にもそれが正しい。
しかし、早い巡目でリャンメンをチーすることは避けるべきだ。
この行為は、手牌にドラが固まってますよ、と他家に宣伝するようなもの。
こういう手牌の時こそ、手牌が十分形になってから仕掛けるべきなのである。
逆に、他家が早い巡目でリャンメンチーした場合は、最低でもドラを2枚は持っていると思った方が良い。