引き続き筋牌について
実戦にてベタオリする際、最も多用されるであろう筋牌。
前回にて、数牌の機能面、捨て牌読みから見る筋牌の優劣を解説した。
今回は、「立直の前後に捨てられた牌」から探る筋牌の優劣を解説する。
前筋
立直の宣言牌より前に捨てられている牌。その牌にかかる筋を称して『前筋(マエスジ)』という。
『前筋』に対しては、罠が張られている可能性を考慮しなければならない。
例えば上記手牌。順調に育てば123の三色となる。
となれば、 は完全に浮き牌である。ならば を先切りして筋引っ掛けの布石を打つだろう。
このように、三色・一通のカンチャン・ペンチャン待ちでは、立直の前に布石を打って待ち牌を釣り出そうとする場合がある。
これが『前筋』の怖さである。
この布石を看破する方法は意外と簡単。前回解説した3段論法がそれだ。
待ち牌の周りを多く捨て、かつ布石を打つようなことは、余程の配牌とツモに恵まれていなければできないことだ。
三色ならば違う色も含めてその周りの牌が出ていないとか、一通ならばその色があまり捨てられていない、などの読みもある。
3段論法のプラスアルファとして、これも考慮に入れるとより安全性が高まる。
後筋
立直の宣言牌の後に捨てられている牌。その牌にかかる筋を称して『後筋(アトスジ)』という。
『後筋』は、一般的に『前筋』よりは安全とされている。
『前筋』は打ち手が自ら罠を張ることができるが、『後筋』は釣り出す牌を引くかどうかは運任せになる、という理由からだ。
確かにこれには一理ある。実戦では、『前筋』より『後筋』を選ぶべきだ。
しかし、三色・一通などの形が決まっていれば、布石などなくても立直は打たれる。
『後筋』だから、という理由だけで安易に捨てるのはやはり危険である。
ここでもきちんと3段論法でもって安全性を確認することが必要だ。