安全牌が切れた場合のオリ方 其の1

ベタオリとは、3種類の安全牌でオリきるのが理想とは前述した。
しかし現実問題、手牌にそれほど安全牌がある訳も無い。
そうなった場合、安全そうな牌、すなわち『準安全牌』を選んでオリるしかない。


準安全牌』を探すには、場を広く見て、他家の河を読むといった技術が要求される。
それでいて、100%の安全が保障されている訳ではない。
それでも、少しでも放銃する可能性の低い『準安全牌』を探す苦労を怠ってはならない。
安全牌が無いから、という理由だけでベタ押しに走って放銃してしまえば、『攻め』に回る構えそのものが崩れてしまう。


本項では、この『準安全牌』の見抜き方を解説する。

相手の狙い役を読む

準安全牌』を見抜くにあたって、まず重要なことは相手の狙い役を読むことである。
読むと言っても難しいことでは無い。『捨て牌から探る他家の狙い vol.1』で述べた下記3項目の内、どれに該当するかを判断するだけである。

  • 順子(シュンツ)系
  • 染め手系
  • 対子系

順子系』ならば、これ以降に解説する『準安全牌』の見抜き方が適用される。
染め手系』は、染めている色と字牌以外は『準安全牌』である。
対子系』は、筋・壁・字牌は危険となるが、3〜4枚見えている牌は『準安全牌』である。


相手の狙い役が分かれば、自然と『準安全牌』は見えてくるのである。

字牌

準安全牌』の代表格がこの字牌だ。
横への面子構成が出来ないため、物理的に待ち牌になりにくいのがその理由である。
といっても字牌なら何でも良いという訳ではない。2〜3枚見えており、かつオタ風ならば『準安全牌』の最有力候補だ。


初牌の場合、いかに字牌といえども危険率は高い。
場に出ていない以上、誰かの手牌にあると考えるべきである。
面子になりにくく手牌にあるということは、最後まで面子にならずに字牌のシャボ待ちになっている可能性がある。


言うまでも無いことだが、相手が『染め手系』『対子系』ならば字牌は『準安全牌』にならない。
むしろ危険牌と言える。

壁牌

二筒 三筒 七筒 八筒 などの数牌が4枚見えていると、それより外の牌( 一筒 九筒 など)は横の面子を構成することが出来ない。
これを称して『壁牌』と呼ぶ。『壁牌』となった牌はオタ風の字牌と同じと思ってよい。


壁牌』は安全性が高く優秀な『準安全牌』である。
しかし、同じ『壁牌』でも2種類の壁があることを忘れてはならない。


1つ目は、自分しか見えていない『壁牌』である。例えば河に 二筒 が1枚、手牌に 二筒 が暗刻の 一筒 がそれにあたる。
一筒 が『壁牌』であることは自分にしか分からないので、他家が出易く狙い目と判断することは不可能である。
この場合は非常に優秀な『準安全牌』である。


2つ目は、全員が周知の『壁牌』である。河に 二筒 が4枚並んだ時の 一筒 などがそれにあたる。
もし他家が 一筒 の対子を持っていたならば、絶好の狙い目と判断するだろう。
この場合、『壁牌』と言えども多少危険度は高い。『対子系』相手ならば最大の危険牌となるだろう。


とは言っても、『壁牌』は物理的に待ち牌になりにくい事実は変わらない。
順子系』相手ならば優秀な『準安全牌』と考えて良いだろう。


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