ネットとフリーの違い

ネット麻雀全盛の昨今、麻雀における大抵のことはネットで学ぶことが出来る。
それは戦術面然り、実戦然りだ。


ネット麻雀の強者というのは、概ね麻雀三大技術(牌効率・ベタオリ・押し引き)がしっかりしている人だ。


ネットもフリーも同じ麻雀である。
当然、この技術はフリー雀荘でもそのまま通用する。
従って、ネットで強い人は基本的にフリーでも強い。


しかし、フリー雀荘には独自のルールがある。
そこにはネットで学び得ないことがあるのも事実だ。


本項では、そういったフリー独自の戦略、心構えを述べていく。
ネットとフリーの掛け持ち者、フリーデビューを控えている人は、是非一読をお勧めする。

其の1 レートに揺れるべからず

なんといってもまずはこれだ。


フリーではネットと違って金銭を賭ける。
勝ち負けと財布が直結しているのだから、誰しもが緊張を覚えるものだ。


だからといって、これにヒヨると普段通りの打牌が出来ない。
顕著に現れるのが押し返し。
ネットではノータイムで勝負できる牌が押せなくなったり、攻めるべき局面で攻めることが出来なくなる。


この手の問題は馴れが肝心。
馴れるまで背伸びはしない。財布に見合ったレートを選ぶことだ。


いきなりフリーへ行く前に、仲間内で小額を賭けて馴れるのも1つの手だ。
但し、あくまでも友情にヒビを入れない程度に押さえること。これ大事。

其の2 先ヅモに対応せよ

大型チェーン店などのしっかりした店なら兎も角、大抵の雀荘では「先ヅモ」が暗黙的にOK。
場所によってはメンバーすらも先ヅモしてくるのだ。


こうなると、自分が捨てた瞬間にバババッと他3人も牌を切ってくる。
こちらの鳴きの都合など一切お構いなしだ。


ここで一番やってはいけない事は、他に合わせて自分も先ヅモすること。


先ヅモすると、当然ロンはおろか鳴くこともできない。

  • 私はテンパイしてないし、鳴く牌も持ってませんよ

と宣言してるようなものだ。
はっきり言って百害あって一利無しである。


先ヅモOKと言っても、先ヅモしなければいけない訳では無い。
テンポを乱す?
場がスムーズに進まない?
そんな都合など知ったことではない。
先ヅモに惑わされず、上家が捨ててからツモることを心がけるべし。


さらに、先ヅモに馴れない内はポンのタイミングが掴めない。
とは言っても、「もう他の人がツモってしまったから・・・」とポンを見送ることはない。
ポン材が出た時は、他に構わずしっかり「ポン」と発声すること。


さらに、鳴きが入ったのにも関わらず、先ヅモした牌を手の内に入れ、こっそり不要牌を返してくる不届き者も稀に居る。
これを防ぐ最大の手段は「目で制す」。
他3人の手元をしっかり見て、しかもそれをはっきりと視線で表すことだ。


後は、人の先ヅモそのものを利用しよう。


先にも述べたが、先ヅモした人はロンも鳴きも出来ない。
役牌、特にダブ東・ダブ南をリスク無く切れるし、ドラをポンされる恐れも無い。
何を切ってもダマテンに刺さることも無いのだ。


そして、一牌引き入れた途端に先ヅモをやめた場合。
ダマテン、または鳴く準備が整ったことを示すのに、これ程あからさまなサインは無い。


また、先ヅモした人がツモ牌を中に入れて、何やら点箱を探り始めている。
明らかにリーチの準備だ。


その一瞬を見切り、その前にポン材が出てればポンしてテンパイ阻止も1つの手段。
しかも手牌に入れた牌を他家がツモ切れば、その牌でテンパイした事丸分かりである。


せこい?
卑怯?
否。先ヅモという自らを害する行為を利用した、立派な戦術である。


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