速攻 和了への道のり 其の2

さて、今回は鳴き仕掛けに関してです。


速攻』と『鳴き仕掛け』は切っても切れない間柄です。


そして、『鳴き仕掛け』は『面前』と違い、技術が介在する余地がとても大きいものです。
腕の見せ所、と言っても良いでしょう。


鳴き上手となるためにも、その特徴と注意点をしっかり押さえておきましょう。

鳴き仕掛けの特徴

鳴き仕掛け』は、リーチやツモといった役が無く、また役の食い下がりがあります。
それ以外に「符」も下がるため、得点的には『面前』と比べて低くなりがちです。


染め手や対々など、手役によっては高打点が見込める場合も少なくはありません。
しかしそうなると、今度は晒した牌から狙いがばれて、和了が難しくなるジレンマが生じてしまいます。


その反面、ポンチーができるため、自ら速度向上が図れます。
特に役牌やクイタンなどは待ちが絞りにくいため、あっと言う間に和了できることも珍しくありません。


ということで、『鳴き仕掛け』には

  • 打点は低い 高いと和了が難しい場合あり
  • 速度は速め

という特徴があります。

鳴き仕掛けの注意点

鳴き仕掛け』は、一般的に「速度が優れている」と言われます。


この認識は間違っていません。
しかし、「何と比べて優れているのか」をきちんと認識していれば、の話です。

  • 面前と比べてではないのか?

ほぼ正解ですが、あと一歩足りません。
正解は

  • 自分の手牌を面前で進めるよりも、鳴いた方が速い

です。


そう。
誤解しがちなのですが、『鳴き仕掛け』とは、他家の面前手と比べて必ず速くなる訳ではないのです。
他家の配牌とツモ次第では、いくら鳴いても速度的に及ばないことも多々あります。


そのため、『鳴き仕掛け』は

  • 仕掛け始めのタイミング
  • 卓越したオリの技術

が要求されます。

仕掛け始めのタイミング

仕掛け始めのタイミング」はとても重要です。


手の内バラバラから鳴いてしまうと、手牌を短くしてから他家の攻撃を受ける、という最悪の状況を招きます。


鳴いたらば即和了する位の、切れの良い鳴きを心がけたいものです。

卓越したオリの技術

次に「卓越したオリの技術」です。


鳴き仕掛け』は、必ず手牌が短くなってしまう欠点があります。
他家からの攻勢によりオリを余儀なくされた時、それでも放銃しないだけのオリの技術は欲しい所です。

仕掛けた後の守り

  • 仕掛けたからには絶対オリない

という考えもありますが、私はこの考えには否定的です。
鳴き仕掛け』の後でも、オリねばならない場面は確実に存在すると思うからです。
(その具体例は後々『攻守の見切り』でお話します)


そして、『速攻堅守』における『鳴き仕掛け』の極意は

  • 他家に攻められる前に和了する

です。


それが叶わず他家に攻めを許した場合は、オリるか、それとも攻め返すか。
これを的確に判断せねばなりません。


固定観念は持たず、柔軟な思想を持つことを心がけましましょう。


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