棒テン即リーと全ツッパ
全ツッパ
他家の攻勢を一切気にせず、自身の手牌を進めることのみに注力する戦略。
『棒テン即リー』派の多くが、この『全ツッパ』を併せて打ち筋としているのが現状である。
まず明記するが、『全ツッパ』は決して有用な戦略では無い。
あくまでも和了目がある時、または得点少なく後が無い荘家の時などに取るべき戦略である。
確かに、『棒テン即リー』の棒テンは"真っ直ぐに聴牌を目指す"の意味であろう。
しかし、これは己の手牌を"真っ直ぐ"伸ばす事を指すもので、『全ツッパ』と同義では無い。
他家からの攻勢に対しても"真っ直ぐ"突っ張る必要はどこにも無いのだ。
本項では、『棒テン即リー』のもう1つの欠点、「守り意識の希薄さ」についてを論ずる。
棒テン・全ツッパの弊害
ドラ![]()
これも筆者がロン2で対戦中の、他家の手牌である。
東一局の9巡目、東家が立直をかけた一発目の南家の手牌がこれだ。
東家の河には
があり、
は1枚切れである。
ここで南家は一発目にドラ跨ぎの をノータイムで強打!
一発放銃で親ッパネを献上、という結果になった。
後で牌譜を見直して、筆者が驚愕したことは言うまでも無い。
百歩譲って攻め返すにしても、まずは現物切りの一手しか考えられない場面だ。
これは『全ツッパ』の典型ともいえる放銃であり、実の所このような放銃がはかなり多いのが現状だ。
棒テンから守りへのシフト
総評 其の2
『棒テン即リー』大いに結構。
但し、守りべき場面ではしっかり守る事も必要だということを理解した上ならば、だ。
- まずは棒テン
- 他家からの立直
- 自身の手牌の評価
- 攻めるに値するならば『棒テン』継続
- 攻めるに値しなければ『守り』にシフトチェンジ
まずはこの流れで闘牌に臨んでほしい。
本来は他家の仕掛けや、巡目と手牌の進行具合なども考慮すべきなのだが、それは後々でいい。
まずは『他家からの立直』。
これを受けたとき、改めて自身の手牌を判断することが必要だ。
その判断した結果で突っ張るならば、それは『勝負』である。
この判断無しに突っ張る事は、この前に『無謀な』と付けざるをえない。
なお、攻めるか否かの判断基準は「先の後の判断」を参照して頂きたい。
これは筆者独自の判断基準なので、あくまでも参考程度に留め置き頂きたい。
また、『守り』にシフトした後は、、放銃を避けるために『ベタオリ』となる。
これに関しては「『後の後』総括」を参照して頂きたい。